Kumamoto Rehabilitation Hospital NST Homepage

SINCE 2004 Sep.

経静脈栄養法

経静脈栄養法の適応

・消化管が機能していない場合
・消化管が利用できない場合
・「消化管の安静」が必要な場合

経静脈栄養法の禁忌

・経口・経腸栄養投与可能な場合
・血行動態が不安定な場合
・治療目標が不明確な場合
・末期患者に対する延命処置

末梢静脈栄養・中心静脈栄養

末梢静脈栄養 Peripheral Parenteral Nutrition:PPN

末梢静脈栄養は、末梢静脈から投与できる限度の高濃度の輸液剤を用い、必要に応じて脂肪乳剤を 併用する。生理的浸透圧の約2倍の濃度の輸液剤まで末梢静脈から投与できるが、この濃度でも血栓性 静脈炎を発生して長期間の施行は困難である。また、輸液量の制限もあり、必要十分な栄養を投与する ことは成人では不可能である。

中心静脈栄養 Total Parenteral Nutrition:TPN

中心静脈栄養は、人体に必要なすべての栄養素を含む高濃度輸液剤を血管や血球に障害を与えずに 投与する方法で、完全に近い栄養投与ができる。患者の病態に応じた輸液組成で合併症に注意して施行 すれば、長期間にわたり中心静脈栄養だけで十分な栄養投与が可能である。

末梢静脈栄養と中心静脈栄養の比較

中心静脈栄養(TPN)末梢静脈栄養(PPN)
高カロリー栄養×
長期間の栄養療法×
投与法の生理的度合い非生理的非生理的
腸管の絶対安静
脱水・電解質補正
配合組成の調節
留置の容易さ
留置手技による合併症多く、時に重篤少ない
在宅栄養療法×
医療費高価安価

輸液の分類

電解質輸液剤

等張性細胞外液補充液

血漿の電解質組成に類似するように作られていて、血漿浸透圧と等張であることが特徴

生理食塩液 0.9%の食塩(NaCl)を含有する
単純な組成でできている
生理食塩液
20mL
100mL
250mL
500mL
乳酸リンゲル液 最も血漿の電解質組成に近く、細胞外液欠乏時
(手術・脱水・出血・ショック等)の補給に適した
適した輸液
ラクテック
糖加乳酸リンゲル液 電解質と共に血糖を維持する為に糖質を配合
した輸液
ラクテックG


低張性電解質輸液剤

体液全般に必要な水と電解質を補給する

1号液(開始液) 組成としてKを含まず、病態不明時の水・電解質
補給
ソルデム1
2号液(脱水補給液) 細胞内に多いK、Mgを多く含む
水分・電解質欠乏時の細胞内液、外液の是正
3号液(維持液) 1日に必要な水・電解質の補給
経口摂食不足時の基本的な維持液
ソルデム3A
フィジオ35
4号液(術後回復液) 水分欠乏時の水分補給


栄養輸液剤

糖質輸液剤

食欲不振、経口摂取不足時の水分・カロリー補給 5%ブドウ糖

脂肪乳剤

必須脂肪酸や効率の良いカロリーの補給
大豆油を原料にして卵黄レシチンで乳化している
イントラリポス

アミノ酸製剤

糖加アミノ酸液 アミノ酸とカロリーを同時に補給する マックアミン
病態別アミノ酸液
(肝不全用)
肝性脳症の改善を目的とし、分岐鎖アミノ酸を
多く含有
アミノレバン
病態別アミノ酸液
(腎不全用)
必須アミノ酸、非必須アミノ酸をバランスよく配合 ネオアミュー

TPN用輸液

キット製剤
(糖・アミノ酸・電解質液)
経口摂取不能時の水・電解質・カロリー
アミノ酸補給
ユニカリックL
ユニカリックN
フルカリック3号
基本液
(糖・電解質液)
経口摂取不能時の水・電解質・カロリー補給
K、Pを含まない(腎不全用)
ハイカリックRF

TPN用総合ビタミン剤

水溶性、脂溶性ビタミンを配合
ビタミンB1不足による乳酸アシドーシス等の合併症防止
ネオM.V.I-9注

TPN用微量元素

長期TPN施行時に出現する微量元素欠乏防止
Fe、Zn、Cu、Mn、Iを含有
ミネリック
血漿増量剤
出血時等に血管内に水分を保持させ、血漿を増量する 低分子デキストラン糖注
サリンへス



輸液成分表を表示


ページのトップへ戻る