リハビリテーション科 吉村芳弘医師らによる当院NST研究班の論文が平成30年度日本リハビリテーション医学会国際誌最優秀論文賞を受賞し、6月12日(水)~16日(日)神戸コンベンションセンターで開催されました、第56回日本リハビリテーション医学会総会にて吉村医師が表彰を受けました。
非常に栄誉ある賞を頂戴し、今後より一層臨床と研究に励んで参りたいと思います。
対象論文は下記よりご覧いただけます。
Systemic Inflammation in the Recovery Stage of Stroke: Its Association with Sarcopenia and Poor Functional Rehabilitation Outcomes
Yoshihiro Yoshimura, Takahiro Bise, Fumihiko Nagano, Sayuri Shimazu, Ai Shiraishi, Makio Yamaga, Hiroaki Koga
(邦訳)
脳卒中回復期の全身炎症:サルコペニアやリハの機能的アウトカムとの関連
(著者)
吉村芳弘、備瀬隆弘、長野文彦、嶋津さゆり、白石愛、 山鹿眞紀夫、古閑博明
(吉村医師による解説)
リサーチクエスチョン
P:回復期リハビリテーション病棟に入院した脳卒中患者で
E:mGPSで測定した慢性炎症がある(高い)と
C:mGPSで測定した慢性炎症がない(低い)場合に比べ
O:サルコペニアの有病率が高い
サルコペニアは高齢者の予後不良のリスク因子として考えられており、臨床的にも学術的にも大きな注目を集めつつあります。
サルコペニアの原因に慢性炎症の存在が基礎レベルで指摘されておりましたが、実臨床での実態は不明でした。
この研究では臨床でよく遭遇する脳卒中のリハ患者を対象に、慢性炎症とサルコペニアの関連を調査したものです。
結果として、mGPSで測定した慢性炎症は脳卒中患者のサルコペニアと関連を認めました。
将来的にはサルコペニア軽減のための慢性炎症の制御が必要になってくると考えています。